| サバーハ登場 「ミッドナイト・コレクター」感想 |
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「エロイカより愛をこめて」を読み始めてから読んだ「イブの息子たち」、硬派の少佐に惚れてた私にはあのきらびやかな世界は受け入れにくく、よくわからない漫画だった。 その後何度か読む機会もあったが、子供の頃ほどの拒否感はなかったにしろ、やはり苦手な部類に入る。 そんな中好きだったのがヤマトタケル、マホメット、高杉晋作の黒髪トリオ。 アクの強いキャラ揃いの中、比較的ノーマルな感性の持ち主だったと思う。 「ミッドナイト・コレクター」で登場したサバーハを見て真っ先に思い出したのがこの3人組、懐かしい。 ただこのエピソードの中では主役は伯爵とサバーハで、少佐も登場するが脇役扱いのせいか、作品としての印象は薄い。 というよりサバーハが苦手なタイプなので、ほとんど読み流していたのかも。 今回はよりによってグラスファイバーの花束持って少佐宅に行った伯爵とジェイムズ君のその後から始まる。 少佐の八つ当たり鉄拳制裁?喰らったのはジェイムズ君、見事逃げおおせたのは伯爵。 人並みに?入院したジェイムズ君に安物の造花ともものかん詰め、くさったバナナを持ってお見舞いに行く伯爵。 ジェイムズ君を病院に閉じ込めておいて、狙う獲物はジョルジョーネの「若い牧人」。 伯爵にとっての苦い想い出がここで描かれる。 このジョルジョーネの「若い牧人」、本当にあるとばかり思っていたがそうではないらしい。 ジョルジョーネ自身は実在するイタリアの画家で「嵐」「眠れるヴィーナス」といった作品を残したことで知られているそうだ(Wikipediaより)。 青池先生の絵があまりに綺麗で一度は本物の「若い牧人」を見てみたいと思っていた私の夢、ここで壊れた(涙)。 ちなみにラファエロの「森の中の天使」も見つけることができなかった、これもオリジナル? そんなこんなで伯爵とサバーハが協力し合いの化かし合いをドタバタ喜劇で演じている頃、少佐はロンドンでロレンスと巻き毛に悩まされる。 どさくさに紛れて売りに出そうとした少佐のご先祖様の?ティリアン?こと「紫を着る男」もさりげなく絡むけど、少佐が最後の最後まで伯爵の存在に気づかないところがおもしろい。 伯爵はサバーハと少佐が似ている(性格)と思っているらしいけれど、絶対違う!と怒った記憶もあるな、懐かしい。 今回は執事さんも少佐のお供でロンドンに出てきて得意の眼力?で大活躍。 あの伯爵に冷や汗をかかせる。 今回のエピソード、最強キャラはロレンスか執事さんか、それとも「紫を着る男」か。 一応「ミッドナイト・コレクター」は1話限りで終了だが、8巻「9月の7日間」には少佐のロンドン滞在の状態でなだれ込む。 「9月の7日間」は私が「エロイカより愛をこめて」の中でも特に好きなエピソード。 絵もこの頃の雰囲気が一番好き。 今回脇役に回った少佐もいかにも少佐な大活躍で、今すぐ感想書きたいくらい(笑)。 「ミッドナイト・コレクター」のベスト台詞は最終ページ、少佐があわや伯爵かサバーハの物になるはずだった紫の男の絵に語りかける 「まわりの騒ぎも知らんですかした顔しやがってまあ・・・・・・ あんたおれたちをおもしろがっとるのかね」この台詞。 ドイツに運ぶために厳重に梱包した絵を気軽に破る少佐が楽しい。 少佐はこの絵を見て自分に似てるとは思わなかったのだろうか・・・。 (2008年2月19日の日記)
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| 少佐の素敵な7日間 「9月の7日間」感想 1 |
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「9月の7日間」というタイトルがなければ、少なくとも1ヶ月はかかったのではないかと勘違いしてしまうほど凄まじくハードな少佐の任務が幕を開ける。 コミック8巻から10巻(10巻には番外編が含まれるが)と3冊にわたって繰り広げられる、時にはシリアス時にはドタバタなエピソードで、少佐のかっこ良さ&可愛さが爆発。 同時に伯爵により、これまで明かされなかった少佐の私生活の秘密が明らかに? まずは8巻、カラーの表紙の軍服少佐と次ページの髪かき上げ少佐に目がハート♪ この時期の少佐は若すぎず老けすぎず本当にかっこ良かった。 (当時の)純情乙女の恋心をくすぐる、なびく髪とか煙草を持つ手とか、ほんとに頬を染めてたからな(笑)。 前回サバーハ編でロンドンに滞在中の少佐、話はそのままなだれ込む。 少佐の知らないところで伯爵vsサバーハの壮絶な絵画盗み合戦があったのだが、少佐の頭は帰国で一杯。 はた迷惑なおちゃらけロレンスにビールをおごるほどの機嫌の良さを見せる。 しかしその前に少佐がロレンスの上司、英国情報局(SIS)のミスター・Lから受け取ったのは「ルビヤンカ・レポート」。 ちなみに「ルビヤンカ」とはWikipediaによるとKGB本部の別称であり、またモスクワのルビャンカ広場にあるKGBが管轄する刑務所をも意味する。 1918年にチェーカー(レーニンによりロシア革命直後の1917年12月20日に人民委員会議直属の機関として設立された秘密警察組織)が本部を置き、それ以来国家保安機関の中心地とされているそうだ。 現在、ロシア連邦保安庁の本部庁舎と逮捕したスパイを収監する監獄が存在するとか。 KGBの解散後、ルビャンカは後にロシア連邦保安庁(FSB)本部となり、加えて、KGB博物館が大衆に公開されたという、見に行きたい(ミーシャと白クマに会えるかも)。 KGBに敵対する者にとっては恐ろしい場所で、この記事を読むだけで現在の「喧嘩するほど仲がいい?」少佐とミーシャの当時の関係のシリアスさが切実に迫ってくる気がする。 5年間KGB本部で要職についていた西側情報機関のダブル・エージェントがKGBのすべての部局を詳細に分析した報告書をSISに提出した、それがルビヤンカ・レポート。 調べようと思っても全て「エロイカより愛をこめて」に絡んでしまうので確信はないが、これはおそらく青池先生が作り上げた架空の産物だろうと思う。 実際には同じような物はあったかもしれないが。 ただしこのルビヤンカ・レポートの概要が明かされるのは話がだいぶ進んでから。 そもそもルビヤンカ・レポートとは何か、何故鉄のクラウスに託されたのか、少佐が巻き込まれてしまった事件との関係は?といくつかの謎が交差し、同時に「紫を着る男」を狙う伯爵も絡んでぐいぐい読ませる、本当におもしろい。 「エロイカより愛をこめて」好きなエピソード投票があったら、これに1票投じるかも(他にも大好きエピソードが多々あるため断言はできない・・・)。 けれども最初は暢気に始まる少佐1日目の朝。 これでやっと巻き毛にもロレンスにもお別れだとくつろぐ少佐だが、部長から「ついで」の「使い走り」の任務の追加が。 可愛いドレスのお人形のスカートめくり、甘い甘いチョコレートケーキとココアの解剖と強制される3時のおやつ。 巻き毛(女性は大丈夫らしい)の美人と偽デートと三重の責め苦の後、やっとミスター・Lとの面会が叶う。 このミスター・L、ロレンスの上司だけあってコーヒーに砂糖20個の超ロマンティストの肥満体。 最近「DEATH NOTE」にハマり、L(細身の青年、見てくれには無頓着)にハマっただけに、2人のLを比較して爆笑してしまった。 無類の甘党なんていうとんでもない共通項があるのもおもしろい。 まさか作者がエロイカファンで、なんて妄想したくなるのも無理はない? 少佐が留守の間を狙って少佐の部屋に忍び込んだのが伯爵。 少佐の愛読書?は「健康家族」で伯爵は「壮快」。 下着は白で、浴室以外では決して裸にはならない(たとえ1人きりでも)。 旅行であってもパジャマは持参、ハンカチやワイシャツはとりあえず2組持参。 靴下はつくろって(執事さんがつくろうのだろうと伯爵推理)使うなどドイツ人らしくもの持ちがいい、などなど。 次回は少佐が乗った飛行機がハイジャックされるところから始まる。 (2008年3月24日の日記)
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| ハイジャック 「9月の7日間」感想 2 |
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ロレンスからも巻き毛からも解放され、愛しのルフトハンザに乗り込んだ少佐は幸せいっぱい。 2時間19分のフライトで無事ドイツに帰国のはずだった。 ところが少佐の乗った飛行機がハイジャックされる。 よりによって鉄のクラウス搭乗飛行機を乗っ取るなんて、なんて不幸なハイジャック犯、と思ったら、少佐を狙うKGBの仕業だった。 ここでなんとなく気になったのが、少佐に隣りに座っている哀れっぽい?人。 12巻「笑う枢機卿」でZ以外の部下全員をアラスカ送りにしてしまった少佐は、仕方なく自らソ連大使館のイワノフ書記官を尾行する羽目に。 イワノフは少佐の部下で言うならG程度の小物で、少佐の存在自体が威嚇となり、任務も果たせず帰ることになる(番外編「ロレンスより愛をこめて」参照)。 どう見ても同一人物(笑)なのだけど、あまりの恐怖に少佐の記憶を脳から消し去っていたとか、少佐もあまりに小物で記憶にないとかで、12巻では初対面扱いになったのかなあなどと深読みしてしまった。 まだまだ少佐も若かったのか、妙に落ち着き払っているとことか、逆に騒いで目立ってしまうとかで結局マークされてるのがおもしろい。 犯人の方も「同志」という使ってはいけない言葉を使ってしまうとか結局バレバレ。 でもここで落ち着き払っている少佐がまたかっこいいんだよなあなどと目をハートにしたものだった。 (今読んでも目がハート♪) 一方少佐を空港に迎えに来た部下A、Z、B、Gその他がハイジャックのニュースを知る。 相変わらず真面目で麗しいZに相変わらず真面目で律儀な部下A。 少佐の心配より犯人の心配になるところがらしいというか。 「紫を着る男」を追って来た伯爵たちもハイジャックのニュースを聞きつけ、ビジネス・ジェットを盗んでハイジャック犯の目的地オスロに向かう。 イギリスのテロリストを名乗るハイジャック犯、その実体はKGBのコードネーム「銀のオーロラ」はイギリス政府に要求を突きつけるが、それも本当の目的(少佐の確保とルビヤンカ・レポートの奪還)を隠すため。 たまに出てくるNATO軍のムンク少佐まで加わって騒ぎもどんどん大きくなっていく。 少佐救出に駆けつけた部下たちと伯爵一行が合流。 「Zは後ろの方へかくれとけ!(きりっ)」が凄い、さすが少佐の部下A。 でも真面目がとりえのA君が伯爵にかなうわけもなく、その脅迫?に屈して少佐に内緒の両者の協力が再び実現。 身代金を届けに行く英国大使館の書記官を眠らせて、代わりに変装した伯爵が機内に乗り込む。 紅茶を差し入れに持ってきて、それを飲ませることを認める優しさ?も当時はともかく今読むとちょっと甘さを感じる部分か。 紅茶の中には眠り薬、少佐には伯爵(書記官)からの作戦を記した空のコップを渡す。 この伯爵の作戦が不思議というかよくわからないんだけど。 人質を眠らせ、行動を起こしやすくするのはわかる。 でもその後少佐がどう動くかは想像つかなかった。 伯爵の、いわゆる「足手まといは眠らせた、後は少佐にお任せ大作戦」が吉と出るか凶と出るか。 伯爵がトイレに立ったのをきっかけに、少佐がいよいよ行動開始する。 (2008年4月24日の日記)
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| 少佐の誕生日 「9月の7日間」感想 3 |
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5月15日は少佐の誕生日。 独身時代は友達や妹達と、優雅にケテルでお食事したり、アルテリーベに飲みに行ったりしてお祝いしたものだけど、ここ数年は花、ドイツビール、ドイツワイン、ソーセージ、ケーキ、プリッツェルなどの中からいくつか買って、家でひっそりお祝いしてた。 主役(少佐)不在の誕生日。 ところが! 今年はすっかり忘れてました(T_T)。 怒髪天を突く少佐の顔が見えるようです。 お詫びにアラスカへ行って来ます! 涼しくなったら帰って来ます、まん丸になって。 それにしても少佐は若い。 初めて見た時から永遠に年を取らないNATOのサザエさん。 さて、変装した伯爵の協力で行動開始した少佐。 眠り込んだ機長に代わって操縦桿を握る。 「ドイツ機はドイツの空を飛びたいんだ!」 さすが少佐の名台詞。 伯爵は少佐が操縦できることを知ってたのか。 A君あたりから情報を仕入れてたのだろうか。 伯爵を人質に取られては少佐も犯人たちに従うしかないが、犯人たちの無知をいいことに、目的地をエストニア共和国のタリンからアムステルダムに変更する。 ルビヤンカ・レポートを所持している少佐を人質にし、「鉄のクラウス」を知っていて、ソ連の空軍基地へ向かおうとする、その時点でKGBであることを隠す気なんて全然ないんだな、と思っていたら、一応ごまかしてるつもりだったらしい。 銀のオーロラ、緑のたぬきほどじゃないけどちょっと間が抜けてる。 機長に代わって無線で応答する少佐も見所のひとつ。 ですます調で話す少佐なんて滅多に見られるもんじゃない。 相変わらずハチャメチャしながらも抜け目なく状況を読む外交官の正体に気づかない少佐もちょっと不思議。 意外と素直な性格なのかも(笑)。 シャルル・ドゴール空港で燃料補給の予定だったが、律儀に伯爵のみにベルト着用の合図して(そんなところが好きだ)、魅せてくれたのが見事なタッチ・アンド・ゴー。 芸術以外で少佐にできないことはない。 形勢逆転でKGBも全員捕縛。 燃料が足りない少佐は「少佐の聖域」修道院の前に不時着することになる。 その前に伯爵の正体もばれて危うし伯爵。 この時期も伯爵はどこか目が素通りしていて、少佐ばかりを目をハートにして読んでいた記憶がある(笑)。 当時の私にとって少佐は素敵なお兄さんだったから、することなすことみなかっこ良く見えて。 少佐の世界にいる限り、私も永遠の20歳でいれるかな? (2008年5月23日の日記)
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| 少佐の聖域 尼僧院 「9月の7日間」感想 4 |
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少佐が操縦する飛行機はスペインアラゴン地方の尼僧院に不時着する。 「スペイン政府観光局オフィシャルサイト」 によると、実際に「サン・ファン・デ・ラ・ペーニャの修道院」が存在するが、作品に登場する尼僧院とは全然違う建物。 伯爵が喜ぶ?修道院ではなく、少佐の聖域尼僧院としたところが青池先生の遊び心か。 ちなみに少佐が目指していたサラゴサはアラゴン州の州都。 この辺は当然スペイン語を話していたはずで、少佐も伯爵もローカルな尼さんや村人たちとの会話に何の支障もないところが凄い。 尼僧院の院長の相手は少佐に任せて「紫を着る男」を必死で探す伯爵だが、当然そこにあるはずもなし。 一方少佐も、一番近い町まで80キロの現実にどよ〜んと落ち込み。 電話や車はもちろん、ラジオさえないその状況だが、実際はどうなのだろう。 居心地の悪い伯爵とは裏腹に、作り笑顔が怖い少佐は早くもこの状況に馴染み始める。 ジェイムズ君で粗食には慣れてるはずの伯爵も絶句の清貧さだが、ここでも少佐はサバイバル慣れ。 仲良く?ワインを分け合うと思いきや、少佐の痛烈な仕返しが待っていた。 さすがにアラスカで狼に囲まれながら1本のスコッチを分け合った時とは違って余裕がある少佐。 どうでもいいことだが、少佐が着ているシャツの皺に魅せられてたな、あの頃(笑)。 でもって友達のSさんは少佐の手に夢中だったっけ。 彼女は今頃どうしているだろう・・・。 やることなすことが裏目に出て、慈愛溢れる院長にはマザコン扱い、意外にミーハーな尼僧たちにモテモテの少佐におもしろくない伯爵。 少佐も力自慢を利用されてタンスの移動とほとんど動物園の猪扱いな視線にさらされる。 でもタンスを抱えて冷や汗かいてる少佐が素敵。 任務を抱えた少佐は伯爵を置いてけぼりに、麦藁帽子に弁当抱えてさっさと出発。 慌てて後を追う伯爵もだが、辺鄙な場所の割には通行人が多い。 (親切なお百姓さんとかコーラの運び屋さんとか)。 馬を見れば一目でどこの馬かわかるという仲の良さ? おまわりさんまで現れて(80キロ自転車で走って来たのか?)、忘れ去られていたハイジャック→不時着騒ぎが再開するが、もはや少佐にも伯爵にも関係のないこと。 少佐はすでにスエラという町で部下が迎えに来るのを待っていた。 ところが部下より先に現れたのが仔熊のミーシャ、そして酒場の「ウエーター」に変装した伯爵。 3すくみで「情熱的なスパニッシュ・ナイト」がいよいよ始まる。 今回のときめきシーンは馬がなついてる少佐とか、ジェイムズ君の名前で伯爵に馬の使用料を払わせる少佐とか、バスの中で可愛く眠り込んでる少佐とか(笑)。 これまでは様々なアクシデントに巻き込まれながら、それなりに自分のペースを保ってきた少佐が、次回は初の大失態をやらかしてしまう。 それは誰のせい?もちろんミーシャと伯爵のせい。 がんばれ、少佐!がんばれ、A君! (2008年6月23日の日記)
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| 少佐の情熱的な?スパニッシュ・ナイト 「9月の7日間」感想 5 |
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「少佐の情熱的なスパニッシュ・ナイト」と書いて「少佐の一世一代の不覚の夜」と読む。 仔熊のミーシャと1対1で飲み合って、相手を先に酔い潰そうとするものの、互いに泥酔、大喧嘩の果てにウェイターに大事な「ルビヤンカ・レポート」を渡してしまう。 誰も少佐に「アラスカに行け!」と怒鳴らないのが不思議なほどの大失敗。 そういえば少佐ってKGBに誘拐されて潜水艦に乗せられたり、今回の「ルビヤンカ・レポート」に関しても、伯爵や仔熊のミーシャのせいとはいえ、結構ミスが多い。 でも誰も少佐に対してどうこう言わないのは、少佐が自分の失敗は自分できっちり取り返す根性と能力の持ち主だからだろう。 (怖くて誰も言えないのかもしれないけど・・・。) 書かれてはいないけど、少佐はアラスカどころか、もっと厳しく自分を律しているはず。 そんな今回の少佐だけど、読者としては滅多に見られぬ乱れた?少佐に「可愛い♪」とここでも目がハート。 はっきり言って仔熊のミーシャの酔いどれぶりはどーでもいい、みたいな(笑)。 可哀そうなのがスエラ「アルカラ」のマスター。 強面(こわもて)2人に居座られて、お客さんは居つかないわ、飲んだくれて喧嘩して、店の中を荒らし放題にされるわ。 ここで伯爵がウェイターに変装して居座ったのが、実は救いとなったかも。 最初は白々しくも、相手をほめておだてて酒飲ませ作戦。 「ここだけの話 実はおれはあんたを尊敬しているんだぜ」by少佐。 「いや君も若いのによくやるとつねづね感心しているのだよ」byミーシャ。 不毛の会話とされているけれど、意外と本音の部分では真実なのかも。 いつも互いを倒す、あるいは出し抜くために全力を出し切る少佐とミーシャだし。 続いてはおつまみにかこつけた「ブタ(猪もどき)の串焼き」vs「ゆでダコ」けなし作戦。 ここでミーシャが少佐の過去を暴露、少佐が学生時代「イモ・クラウス」と呼ばれていたことまで言ってしまうが、さすがにシスター・テレサの名前は出ず。 少佐のあまりに大切な思い出だけに、ここでシスター・テレサの名前まで出してしまえば洒落にならないとミーシャが自制したか。 というより青池先生の判断でさすがのミーシャも知らないことにされたのだろう。 対する少佐はミーシャの奥さんの一週間の○○遍歴披露。 ここはNATOって凄いって感心するより、なんでそんなこと知る必要が?と目が点になってしまった。 その頃少佐とミーシャの部下たちは、ボーナム君も交えてシリアスに、かつのどかにカーチェイス。 番外編「Z」を髣髴とさせるZの逃げっぷりにボーナム君も感心しきり。 そんな部下の苦労も知らないで、先に実力行使に出たのはミーシャ。 ミーシャにお酒をかけられた少佐も反撃する。 私も経験あるけれど、飲んだ後で騒げば騒ぐほど、酔いの回りは速いし記憶は飛んでくし、二日酔いはひどくなる。 しかもウオッカとジンをボトル1本半あけての大喧嘩となれば、翌日の地獄は読む前から目に見える。 とはいえ、初読当時はまだお酒を飲んではいけないお年頃だったから、少佐がミーシャをノックアウトして溜飲を下げるものだとばかり思っていた私(笑)。 大迫力の殴り合いから、えぐいおじさんの罵り合いにまで発展?した少佐とミーシャがこの後どうなるかは次回のお楽しみ。 (2008年7月22日の日記)
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| 少佐二日酔いの朝 「9月の7日間」感想 6 |
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少佐のあまりにハードでストイックな人生は、怠惰で欲望過多な私にはとても想像できるものではないが、ただひとつ、これだけは全身全霊を込めて共感できる「二日酔い」。 実はあるのだ私にも。 若気の至り?でウイスキーのボトル1本開けたとこまでは同じだが、少佐との違いは当夜の記憶がないこと、翌日頭痛はなかったが洗面器抱えてベッドから動けなかったこと。 それ以来酒豪で鳴らした私もウイスキーが飲めなくなった悪夢の一夜。 夜遊びもほとんどせず、家事が終わればパソコンかテレビの前からほとんど動かず、いそいそとゲームやサイト更新に励む今の自分が信じられない(笑)。 さて少佐、大迫力の喧嘩もえぐい罵り合いも凄かったが、最大の衝撃はバーテンの正体が伯爵だったこと。 まんまと騙された少佐は大切なルビヤンカ・レポートを自分から渡してしまうことになる。 ショックを受ける正気はあっても体の方が言うことを聞かず、あえなく少佐はダウン、ついでにミーシャもダウン。 それぞれ駆けつけた部下によって助け出される。 少佐は知らないが、少佐を着替えさせたのは部下ABCとDEを飛ばして何故かG。 押しの強さで割り込んだのか、ここで喜ぶGの反応が描かれないのも青池先生の優しさか? 少佐が知ったらNATOに辞表を出してアラスカの果てに隠遁しそうだ。 でも「世話のやける上官で―」の台詞の上の落ち込んだ表情が可愛いと思ったことは内緒。 さりげないシャワーシーンが嬉しかったことも内緒。 頭痛を抱えて反撃開始の少佐は伯爵を追ってローマのジャン・マリア・ボロボロンテの元へ。 少佐より年上のミーシャは未だ行動不能でベッドの中。 少佐の若さにポカリで乾杯。 ローマに始まる少佐の部分はカラーページで始まったのかな? 伯爵そっくりの金髪巻き毛の美女に翻弄されるわボロボロンテの伯爵へのディープな愛にめまいはするわで少佐は最早発狂寸前。 ここでも「―こんな時におれを怒らせると―」の台詞のカットで心がときめいたことは内緒。 少佐の怖さに負けないブロンド美女には脱帽だった。 最後の最後にこの美女も陥落させるところはさすが少佐。 伯爵の指示通りにボロボロンテも伯爵の行き先を少佐にバラし、少佐は再びローマ空港へ。 カイロ行きの便がなく、イラつく少佐だが、意外なところに救いの神が。 早速会いに行く少佐だが、その救いの神がまたまた少佐を怒号の嵐に巻き込むことになる。 (2008年9月2日の日記)
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| 少佐アレクサンドリアへ 「9月の7日間」感想 7 |
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ボロボロンテの情報によって急遽エジプトはアレクサンドリアに飛ぶことになった少佐。
アレクサンドリアと言えば、かの有名なアレキサンダー大王の名前をつけられた都市。 当時は日本史よりも世界史が好きで、さらに古代に向かうほど好きだった私、特にアレキサンダー大王に憧れていた。 そのイメージをぶち壊してくれたのが、ご存知「イブの息子たち」、あまりに壊れたアレキサンダー大王に涙したのは私だけではないはず(笑)。 「9月の7日間」でアレクサンドリアに到着した少佐にあの日(イブを初めて読んだ日)の悪夢が蘇ったが、少佐はこちらの感傷もおかまいなしに早速猪突猛進、行動を開始する。 ルビヤンカ・レポートを狙う仔熊のミーシャはもちろん、思わぬ形で少佐と再会、伯爵への仕返しを企むサバーハもアレクサンドリアに飛び、レポートを盾に少佐を翻弄するはずだった伯爵も、今回真の主役、ジェイムズ君に翻弄させられる羽目となる。 とは言え少佐の任務がそううまく運ぶわけもなく?カイロからアレクサンドリアへの旅は苦難の連続。 酷使されるベンツに煮えくり返る少佐にベンツ(タクシー)の運転手が要求するバクシーシ、チップのことかと思っていたらむしろ「喜捨、施し」の意味を持つ言葉らしい。 どうやら宗教に関する言葉のようだが、少佐は結局かわいそうなベンツに乗るに忍びず、今度は鉄道利用で炎天下、人が溢れかえって身動きどころか立っていることもままならない列車の屋根によじ登る。 肝心のレポートより伯爵への仕返しへの執念だけが少佐を動かしているようだ。 寡黙な少佐は限りなく怖い、でもかっこいい。 やっとのことで伯爵の元にたどり着いた少佐、まずは一発拳の返礼。 レポートも取り返そうとするが、すでにジェイムズ君がレポートのコピーを取りに持って出かけた後だった。 遂にアレクサンドリアの街中で始まったジェイムズ君争奪戦。 一瞬これも懐かしい「レイダース 失われた聖櫃」のエジプトの場面が頭に浮かび、あまりにギャップに笑ってしまったことは少佐には内緒。 少佐側のチームプレーの勝利でジェイムズ君ごとレポート奪還に成功。 ここで少佐世紀の名台詞が飛び出す。 「ドケチ虫が雑巾を着てなにがおかしい 当たり前の事で騒ぐな!」 しかも「フン」つき(笑)。 どんなに嫌っていても相手のことは知り尽くす少佐はやっぱり偉かった。 むしろジェイムズ君が新品の下着着てたら驚いたかもしれない。 ところがレポートのコピーを全部焼却して一件落着と思ったのも束の間、コピーが1部足りないことに気づく。 実は逃げ回るジェイムズ君を助けるふりして、サバーハの手の者がコピーを1部すり替えていたのだった。 まだそれを知らない少佐に伯爵、今度は仔熊のミーシャまでが加わって、ジェイムズ君懐柔作戦、ついでに脅してみたりすかしたり、遂にサバーハ介入を知ることになる。 一組ずつがサバーハと交渉するがうまくいかず、結局夜に四つ巴の化かし合いが始まる(狐と狐と薬缶と猪の化かし合いとも言う)。 少佐の醜態、もというらやまし過ぎる一夜の話をA君から聞いた伯爵が調子に乗って狙う作戦とは? さらにサバーハからレポートを取り戻すために少佐やミーシャ、伯爵がサバーハに持ち出す条件とは? 悪乗り伯爵が意味なくかき回したことから事態は思わぬ方向へ向かうことになる。 (2008年10月8日の日記)
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